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黒田 憲一
一般社団法人 横浜市工業会連合会 会長

黒田 憲一

くろだ けんいち

横浜青年経営者会が、創立30周年という大きな節目を迎えられましたことに心よりお慶び申し上げます。
この30年間を振り返りますと、日本そして横浜市における製造業はまさに激動の時代を歩んできました。バブル崩壊後の構造改革からグローバル化の加速、IT革命、そして近年のサプライチェーンの再編に至るまで、地元の産業界は絶えず大きな変化と直面してまいりました。その試練の時代の中で、貴会が研鑽を重ね、地域経済を支えるリーダーを育んでこられたことに深く敬意を表します。

 

貴会の名称にある「青年」と「経営者」という二つの言葉は、本来ならば容易には交わらない性質を持つかもしれません。若さゆえの青臭さと、企業の命運を担う経営者としての重責。しかし、この二つが重なり合った時、そこには困難に果敢に挑戦する若々しくも頼もしい経営者像が立ち上がります。
また、貴会には新しくトップに立った仲間を称える「社長就任祝い」の慣例があると伺っております。これは大変素晴らしい取り組みです。いかに歴史に名を残す名経営者であっても、誰しも最初は手探りの「新任社長時代」を経験します。孤独になりがちな決断の場で、仲間が温かく見守り、支え合う文化があることは、会員企業の成長だけでなく、地域全体の持続的な絆を育む大切な財産です。

 

さて、私事で恐縮ですが、私は今も大型バイクを駆る一人のライダーです。運転の際にマシンに全幅の信頼を置けるのは、製造業が長年培ってきた高度な技術力と精緻なモノづくりへの誇りに裏打ちされているからにほかなりません。現場で磨かれた技術には、人の命を守り、感動を生み出す確かな力があります。

 

現在、私たちは生成AIをはじめとする革新的なテクノロジーが、社会のあり方を根本から変えようとする時代の入口に立っています。あらゆる効率化が進む今だからこそ、製造業が脈々と守ってきた現場の技術や手触り感のある信頼を継承しつつ、AI等のデジタル技術を柔軟に取り入れた「新しい価値の創造」に挑んでいただきたいと切に願っております。

 

時代の変革期において未来を切り拓くのは、いつの時代も年齢に関わらず、貪欲な好奇心と挑戦する情熱を持ち続ける者です。横浜青年経営者会の今後ますますのご発展と、会員企業の皆様の飛躍を心よりお祈り申し上げます。